雨宮処凜と共に開けた「パンドラの箱」。インディーズ系メーデー東京。
このイベントは、2005年ごろから全国で展開されるインディーズ系メーデーのうちの、最も大きな勢力になります。
●今回は雨宮処凜さんに注目
今回は、作家の雨宮処凜さんの動きに追随した報告をします。
雨宮処凜さんは、現代の不安定な若者の雇用状態についてのルポや、「生き辛さ」などに焦点を当てた作品を書くだけでなく、社会運動などでも活躍する作家さんで、かつては「ミニスカ右翼パンクバンド」として活動していたこともある、という面白い方です。
現在は、プレカリアート問題などについてのルポと行動を続ける「ゴスロリ作家・活動家」として注目されています。
雨宮処凜さんは、デモの現場などでも、よく見かけますし、運動の最前線にも顔を出す作家として有名です。
ですが意外なことに、デモの現場に参加している写真でいいものがあまりない、ということ本人に聞いたことがあり、今回は少し追随して撮影をしてみました。
●逆襲の棄民デモ・全体の流れ
開催地の新宿中央公園には、
都内で活躍する色々なグループ、全国から集まった各地のインディーズ系メーデーの関係者がアピールを行いました。
参加者の多くが、この公園で昼ごろより開催されている共同炊事に参加していた模様です。
アピール後、全体で400人ほどのデモ隊は、聳え立つ都庁の横を通過して、新宿駅西口に向かいトンネルの中を、そのまま直進。
普段は車しかとおらない新宿駅のロータリーをゾロゾロと登り、地下街を抜けて、スタジオアルタ前から再出発しました。
デモ隊の一向は歌舞伎町、新宿三丁目などの繁華街の中を、うねうねと、かなりの時間をかけて行進しました。
最後には新宿アルタ前で解散。中央公園に移動して交流会を開催しました。
雨宮さんの位置は、デモ隊のほぼ中央あたり。
劇団の人たちの作った「パンドラの箱(湯気を上げていて不気味)」のオブジェの少し前あたりでした。
雨宮さんの周囲を、さまざまな「生き辛さ」を抱えた仲間たちが、メガホンを持ったり、プラカードを持ったりして囲み、独特の雰囲気をかもし出しています。
●「雨宮親衛隊」とともに
雨宮さんは、周りの人たちと交代しながら、メガホンのマイクをもって叫んでいます。
「いうこと聞くよな奴らじゃないぞ」
「働かないぞ」
「路上で騒ぐぞ」
「就活反対」
「残業反対」
「罰金反対」
「セクハラ反対」
「内定取り消し」
「家賃滞納」
「携帯滞納」
「週休七日」
「貧乏暇なし」
「フリーター逆襲」
「ニート逆襲」
「金持ち出てけ」
全体的に、長々と要求を訴えるシュプレヒコールではなくて、リズムよく言い切れる感じのものがほとんどです。
中には、何かに反対したり要求したりするものではなくて
たんにプアーな状況を言い表しただけのものも多いですが、参加者の多くは、雨宮さんとともに合唱しつつ、テンポよく訴えています。
それは「家賃滞納」「毎日休日」などの状態を大声で言って歩くことで、そのような状態の自分たちを解放しているようでした。
雨宮さん一行が特に盛り上がっていたのは、新宿の歌舞伎町、特にコマ劇場の周辺でした。
コマ劇場周辺では、キャバクラユニオンの方とマイクを交代しながら、
広場を周回しつつ念入りにアピールしていました。
●「アスペルガー万歳」と叫んだ人の話
かなりの距離になったデモルートを、雨宮さんの「親衛隊」として歩ききった、愛知県から参加した柳沢さんは
「自分はアスペルガーですが、雨宮さんに話をしたら「よかったじゃん」と言われて嬉しかったです。
アスペルガーだったり、ほかの理由でKYだったりするだけで、生きづらくなる世の中は間違っています。
アスペルガーや色んな理由でコミュニケーションが得意ではない人たちにも、まだまだ発揮されていない「ひみつの能力」があるはずです。
これからアスペルガーでよかったと言われる社会がきてほしいと思います」
と熱っぽく語っていました。
デモ全体の報告は、次便で行います。
◇◇◇
2010年、全国の「インディーズ系メーデー」のリスト
「逃げろ!」と訴えるデモ。ドラム缶風呂。京都「逃散や不服従メーデー」
自由と生存のメーデー2010
インディーズ系メーデー中部。アースデイあいち・LOVE&ビンボー作戦本部。反貧困名古屋。生存組合。などで活動しています。
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