日本は沖縄に鍛えてもらおう
8月の沖縄滞在中、最も沖縄が熱狂したのは、甲子園大会で地元興南高校が春夏連覇を果たした時だった。新聞は号外を発行し、高速道路の電光掲示板には「祝 興南優勝」という文字が流れるほど大熱狂であった。

さて、そんな沖縄のウチナンチュから本土の人々が学べることはないだろうかと思った。それはまさしく、現在、最も沖縄で論争となっている普天間基地の辺野古沖への移設問題にまつわることだ。辺野古では移設が決定して以来、地元住民による座り込みが続いており、その座り込みのテント村で長年活動されている方によると、実際に最初の案だった浅瀬を埋め立てる工事はカヌーなどを使って阻止行動を起こし、中止に追い込んだという。それは凄まじい戦いで、逮捕者も出たが、警察署にひっきりなしに抗議の電話を入れ、結果、早期に釈放されたという。その他、やんばるの森にヘリパッドの建設が予定されている東村の高江でも、座り込みが継続しており、人々が入り口に立ちはだかり何度も工事車両の進入を阻止したという。
沖縄では、基地に絡んで、このような直接的な抵抗運動が、しばしば行われている。それは、沖縄の戦後における米軍占領時代から引き継がれたものだといえる。本土に復帰する前は、沖縄の自治の権限は実質上、米軍に握られており、米兵などの犯罪を裁く司法権も完全に米軍の手に委ねられていた。そのため、地元民自身の力で政策を変えていく手段は、唯一、座り込みや妨害、ひどい場合は暴動を起こすなどで直接的行動に出ていくことしかなかった。
ただ政府のすることを傍観や批判するだけでなく、意志を示すためのデモや座り込み、果ては物理的な実力行使で阻止をする。決まったことだから仕方ないとか、法律がどうとかいう文句に囚われていたら生活が成り立たなくなるという切実さから、そのような運動が盛んになったのだと思われる。
本土にすむ日本人も、そんな沖縄のおかげで、最近、様々な目覚めを受けたのではないか。今回の普天間移設問題は首相の首を吹っ飛ばす程の全国いや日米関係を揺るがすほどの大問題に発展した。そのおかげで、今まで見えてこなかった事柄が、白日の元に晒されることになった。
特に沖縄に限らず、日本における米軍の「抑止力」というものが、如何に虚構に満ちたものであること。そして、そんな「抑止力」といって官僚がマスコミを使い嘘を垂れ流し、不要な米軍を自らの既得権保持のため引き留めていたということである。
一連の「普天間移設問題」で官僚にとって都合のいい発表情報を垂れ流すことなく、日米双方で実際に起こっていることを元に報道をしてきたのは、沖縄の地元紙「琉球新報」と「沖縄タイムズ」である。この2紙の報道されていることと中央のマスコミの報道が、あまりにかけ離れていることにインターネットにより、どこでも記事が読めるようになった時代、多くの人が気付き驚いたことであろう。
マスコミはやたらと日米同盟の危機だと煽り立て、是が非でも辺野古に移設すべしという論陣を張っていたが、当のアメリカでは沖縄の問題は話題にさえもなっていない。むしろ、鳩山首相が、このことで辞任になり、有力な下院議員が「もう沖縄に基地はいらない。同盟は軍事だけではない。日本に米軍を常駐する必要はない。有事の時に自衛隊の基地を貸して貰えるぐらいにすればいい」と発言したという。
また、普天間のもう一つの移設先であるグアムでは、急激な人口増加により現地のインフラ整備が思ったほど手こずり、移設完了が当初の2014年から2017年にずれ込むことが確定的になっている。おまけに地元民の反対が強く、グアムでの移設そのものも暗礁に乗り上げた状態だ。したがって、日米合意はアメリカの都合で反故にされているようなものだ。この点を突っつけば、アメリカとの交渉は十分可能なはずなのだ。
そもそも、現在の米軍基地は敗戦後の占領の後、米ソ冷戦下でソ連包囲網として配備された基地だ。ソ連の崩壊の後に役割は終わってもよかったのだ。だが、冷戦時代に出来上がった既得権保持のためか現在においても駐留が続いている。
冷戦から多極化の時代に移り、そして、アメリカはかつてほどの超大国ではなくなった。そのため覇権の象徴である世界各地の基地兵力を縮小させている方向にある。その意味からすれば、小沢一郎氏が以前、発言したように「海軍の第7艦隊だけで十分」というのが筋が通っている。もう日本防衛の役割は果たせないのだから、せいぜい友好関係を維持するレベルまでに引き下げればいいのだ。そして、これを機会に自国の国防を改めて現実的な視点で考え直してみることにすればいい。
正しい報道がなされていないがために、そんな大事なことを知らないまま「思いやり予算」という名のもと膨大な額の税金が米軍と国内の既得権者に流れていく。辺野古での粘り強い抵抗運動が、そんな状況に風穴を開けたともいえるのではないか。
特にこの問題は「沖縄への負担押しつけ」と矮小化されるべきものではない。他のあらゆる政治問題に直結する大きな問題ともいえる。それは、アメリカのいいなりにならない主権国家としての立場を守れるか、そして、民意を反映させ、アメリカの威を借りて基地利権をむさぼる官僚や業者のいいなりにならず、真の国益を守れる政治を実現できるかという命題がかかっているのだ。
しかし、私たちがそう願うだけで政治がそう動いてくれるかという、そんなに甘い話しではない。辺野古でも、基地内ではあるが、滑走路建設を前提とした既成事実作りのための工事が進行中だ。

さて、いよいよの時になったらどうすべきか。成熟した民主主義国家の民ならば、体を張った阻止行動に出てもいいのではないか。主権在民であるのなら、立場は国家よりも上だ。間違った決まり事は、そんなものを無視して独自の行動に出て変えさせる権利を個々人は持っているのではないか。場合によっては、それは各人がなすべき義務ともいえる。それは歴史的にも例は多々ある。
例えば、現総理が市民運動家だった時代、参院選候補として応援した婦人運動家の市川房枝女史は、大正時代、婦人の政治集会参加を禁じた法律を変えるため、自ら男ばかりの集会に参加して逮捕されるまでのことをした。そして、後にその法律を改正させ、婦人参政権獲得への道筋を作った。
アメリカの例をあげれば、マーティン・ルーサー・キング牧師の公民権運動のきっかけとなった南部の町でのバス・ボイコット運動は、黒人女性がバスの前方の席を白人に譲らなければならない差別法を破り逮捕されたことによって始まった。
なので「決まったことだから従うしかない」では民主主義は成り立たない。主権者である国民は常にそれに異議を唱え、場合によっては体を張って阻止すべきなのだ。そのことによって決定そのものが間違った情報やプロセスを元に定められたことが分かり、覆すべきものになるかもしれない。そんな民衆の運動が存在し、議会や政府といえども、そんな運動とせめぎ合うのが民主主義体制における政治の在り方だといえよう。決まったものだから仕方ないと既成事実に従うならば、ドイツでヒットラー率いるナチスの独裁法を議会で決めたことだからやも得ないと容認するのに等しい。
普天間基地の辺野古の移設は、知れば知るほど矛盾に満ちている。そんなものを容認することは日本の将来を危うくさせるものである。特に、埋め立てられる辺野古の海はジュゴンを始め、類い希な生物の宝庫である。ごく最近も、新種や固有種が発見されている。そんな生物の中には、癌やエイズのような不治の病を治療できる物質を含むものもあるかもしれない。辺野古に限らず沖縄は、本土に比べはるかに豊かな生物の多様性を有する。環境の世紀と呼ばれる21世紀、沖縄は日本にとって最も貴重な国有財産とみていい。その貴重な資源を潰すことは、国益を大きく損じることにつながる。
そんな沖縄の人々にそっぽ向かれず、国益を守れる政治をできるか、日本国は試され、鍛え上げられているようなものだ。興南が甲子園で圧勝したように沖縄人の団結力と抑圧に対するエネルギーは凄い。独立運動さえ起こしかねない。米軍基地は県の面積の2割以上が占められ、それが都市計画や産業推進の妨害になっている。米軍基地は占拠しているだけで何も生産をもたらさない。よって沖縄がいつまでたっても貧困に喘いでいるという事実を放置しているのは、日本の恥部そのものである。
辺野古に強い思い入れを持った筆者として、辺野古の将来に関してこういう提言をしたい。沖縄に海兵隊はいらない。抑止力にならないことは歴然としている。ならば、辺野古のキャンプ・シュワブを返還して、その海浜と岬の土地を日米共同で使用する海洋研究所にしてみてはいかがだろうか。当然のこと、同海域はジュゴンをはじめとする希少生物の保護区として指定するのだ。それにより、米軍基地とか、自衛隊基地とか、民間機用の空港とか、かこつけて利権獲得を狙う業者から貴重な海を守ることが出来る。
海洋研究所では両国の学者により研究を深め、別の意味での同盟の深化につなげていくことも可能だ。それは、日米のためだけでなく、ひいては人類全体に貢献することにもつながり滑走路建設より、はるかに有用なプロジェクトとなること間違いなしだ。
辺野古の美しい海を見ながら、そんな明るい未来を想像したい。

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生まれは福岡で米国サンフランシスコ州立大学国際関係学部卒業。現在、東京を中心に翻訳・通訳、フリーライター(小説を含む)の仕事をしている。
ブログ:http://masagata.exblog.jp/
【ご意見板】36 件の書き込みがあります


沖縄県民としてヒトコト言わせてください。
「沖縄」をダシに、主義主張を押しつけないでください。
いつも、本土の方が沖縄を「美化」して「飯の種」にされて、みんな迷惑です。
> 逮捕者も出たが、警察署に洪水のように抗議の電話を入れ釈放させたという。
これ、どこの警察署のことですか?
暴力団からいくら抗議や脅しの電話があっても「それを理由」に釈放なんてしないのに、「抗議電話の圧力」で犯人を釈放したら、大問題です。海形サンが記事にして暴露調査しなければならないのは、「警察に圧力を掛けて犯人を釈放させた人物がいる!?」ことではないですか? ぜひ記事化してください。
> 沖縄では、このような直接的な抵抗運動が一種の定番になっている。
大嘘です。
普通の沖縄人は、抵抗活動なんかには参加していません。せいぜい、8月15日の慰霊祭くらいです。
抗議活動をしているのは、「本土から来た活動家」と「抗議利権の汁を吸っている沖縄人」だけです。
きちんと事実を伝えてください。
> 今まで見えてこなかった事柄が、白日の元に晒されることになった。
鳩山元首相のおかげで、「よけいに糸がこじれた」だけでしょ。というか、みんな既知のことばかりなのに、あえてそれを混ぜ繰り返して、話をヤヤコシクシタだけ。百歩譲っても「鳩山政権と民主党の無能さが白日にさらされた」というのなら正しいけどね。
海形サンは「米軍が大嫌い」なのは記事を読めば分かる。だが、そんな「個人的主張」を言いたいがため、正当化したいために「沖縄をダシに使う」のは止めてください。こういうことをする人ばかりだから、誰も沖縄人が直接的な抵抗運動に参加しないんですよ。
沖縄の問題を「飯の種」にしているコノ記者も、「趣味」にしているアノ人も、せめて住所は沖縄に移して、住民税が沖縄県に落ちるようにしてもらいたいもんだ。
一番最後の写真。アジ看板だらけの海をバックに「辺野古の美しい海」なんて笑ってられる神経が、ある意味すごい・・・
「内地人(ウチナンチュ)」って意味不明なんですが・・・
記事と1.山田勉様のコメントと「どちらが優秀な記事か?」と問われたら、「山田勉様のコメントの方が優秀」というか「比較の対象にもならない」と答えますね。
前にも似たような事をコメントしたことがありますが、沖縄の人達は『活動家』達のおかげで本土人に偏見を植え付けられて迷惑をしている様にしか思えません。
3.堅山安夫様、
《「内地人(ウチナンチュ)」って意味不明なんですが・・・》
元北海道人の私に言わせれば、『内地人』=『内地の人』=『本州、九州、四国に住んでる人』ですね。(^^;
「沖縄から覚醒する日本」キーにして検索すると、沢山あります。
http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rlz=1T4DAJP_jaJP276JP276&q=%e6%b2%96%e7%b8%84%e3%81%8b%e3%82%89%e8%a6%9a%e9%86%92
日韓駐留米軍の最大の存在意義である朝鮮半島の不安定要因が今後、縮小する方向に進むと予測されている。
北朝鮮は中国式の改革開放に向かうことで安定し、韓国も天安艦事件を口実にした北と敵対する戦略をいずれ捨て、中国の仲裁による南北和解に進み始めている。
米国は「米軍再編」の名目で在日・在韓米軍をグアム以東に撤退する計画を10年以上前から行っている。
中国政府の政策立案者も、米軍はグアムまで撤退する予定だと言っている
当掲示板の米国追随派は、記事とは関係ない、個人攻撃が多い。
必要のない米軍駐留を必要と言い張るために、かなり無理しているようですね。、
共感する部分も多いのですが、「鍛えてもらおう」には少しひっかかりました。
日本国内の多くの基地に人々は「身体を張って」闘っているでしょうか。
沖縄戦では住民の犠牲者は三分の一とも四分の一ともいわれています。
これは本土決戦準備のための時間稼ぎの場とされた側面があるのなら、謝罪や賠償の問題もからんでくると思いますが、それどころか米軍基地まで押し付け、収奪を続けたという側面もあるのではないのでしょうか。
沖縄はまだ弱いのではないか、最後の抵抗の激しさを、強さと混同していませんか。
研究書だけでなく産業面も含め、どんな援助ができるのか、その模索が大切だとも思いました。
大枠では米軍のグアム撤退ラインが出ています。だが自然はあっというまに壊れます。早急な対話による工事の延期・中止を望みます。
訂正
研究書→研究所
>1
抗議利権てなんですか。ごね得てことですか。具体的に基地利権の汁を吸っている人と比較して教えてください。
5.青木紘一 さん
>当掲示板の米国追随派は、記事とは関係ない、個人攻撃が多い。
具体的にはどの部分でしょうか?
6.藤重典子
>本土決戦準備のための時間稼ぎの場とされた
「時間稼ぎの場とした」
という資料があったんですか?
まあ、本土防衛の第一線とされたのですが、
民間人が多数巻き添えになったのは、沖縄では軍人と地元民の仲が良かった事が災い(?)して、疎開の強制がなかなか進まなかったのが原因だったんだよね。
あと、政府が沖縄の重要性を見誤って、沖縄防衛の戦力も南方に回してしまった。
現在の日本政府の対応に通じる物があるね。桑原桑原。
6.藤重典子
グアムは現行案以上の受け入れは出来ないと言っています。
ていうか、沖縄の自然は大事だけどグアムの自然はどうでも言い訳ね。
>抗議運動
普天間基地に隣接する小学校が、危険だからと移設しようとしたけどヘーワ運動家の皆さんが移設を阻止したんだよね。小学校に動かれては基地反対運動に不利になるからと言う理由で。素晴らしい行動力に反吐が出ますわ。。
>12
2行しかかけないのがまたでしゃばってやがる。今日は語尾におとつけないのかい
まともな反論を出来ない可哀想な人が個人攻撃してるお。
13.jun様、
jun様は『米国追随派』なんですか? いや、5.で《当掲示板の米国追随派は、記事とは関係ない、個人攻撃が多い。》と仰る方がおりましたが、このコメント欄でその様なコメントをされているのはjun様だけの様に見受けられますので…。
で、《>12》ということは草薙紅玉様のことを仰っておられるのだと思いますが、9.から12.の4連投稿のうち、少なくとも10.については2行ではないですよね。いったい何を仰りたいのでしょうか?
草薙様
ネットで検索では気になる事項の「語幹」をキーワードとして入力で切れば、その論の多寡もわかります。アマゾンで関連文献のブックレビューをざっと見れば、手抜き読書がわりにもなります。
沖縄が「時間稼ぎ」かというと、「沖縄 本土決戦 時間稼ぎ」でも多数ヒットします。硫黄島も数少ないにしろ、ヒットします。
小学校移転問題は2月頃起こっています。反対運動は4,5月まで強く進められています。これは反対派の誤算・奢りも含まれていたかもしれません。
グアムは観光産業を主としていますが、現在失業率20%、平均年収140万ほど、とありました。米軍基地賛成派が多いようでしたが、反対派の中にはグアムの環境を憂える声もありました。基地拡大にはもちろん反対、もしかしたら拡大予算が出ないことを希望しています。南京攻略に参加した日本軍人たちの沖縄戦での行為について読んだことはありますが、「軍民仲良かった」典拠を教えて下さい。
訂正
上から五行 奢り→驕り
下から三行 基地拡大には→私は基地拡大には
しつこいけど、「沖縄戦 軍民関係」を引いてみました。
有事に向けて政府が今作ろうとしている論のようです。
小沢「普天間の問題に関して、鳩山さんが大変ご苦労されて決められた事なので尊重されなければならない。ですが住民の方が反対されている・・・」結局、辺野古案かよ!
民主党代表選挙、出馬候補同士のお勉強には良かった事だね。
でも、お勉強の為の代表選はご容赦願いたい。
NHKの日曜討論で、菅首相と小沢一郎さんが、向かい合いで政策などについて交互に語りましたが、殆どどこも違わないみたい。
小沢さんが「国有資産の証券化」とか、「財源は出てきます!」と力んでいたけど、
衆院選前に言ってたことと同じじゃないの?
菅内閣を支えるのではなく、あえて小沢さんが民主党のトップになるという意図が、
どこにあるのか、分りませんでした。
沖縄については、5月の日米合意は鳩山さんがやったことで、副総理だった菅さんが、
総理になったら、「そこが出発点」だというのは当たり前ですね。
いきなり「合意を反故にする」なんて、言えるわけありません。
今朝の小沢さんも、まったく同じ立場みたいでした。
「沖縄のみなさんが納得してくれない限り辺野古移転は不可能だ」という点も、
菅・小沢に相違はありませんね。
この代表選挙の大騒ぎは、いったいナンなの?????
小沢さんは、いいこと言ってましたよ。
「沖縄に海兵隊は要らない、と、アメリカの有力議員たちが言い始めている。自分もそう思う」と。ただ、「アメリカは世界を見ているから、xxxx」と、何か言い訳っぽいことも付け加えていましたが。
日米関係も、日中関係重視も、ご両人に、違いはないみたいでした。
「オザワ!オザワ!」と熱くなっている人たちは、彼に何を期待しているんでしょうか。
ま、ここは沖縄がテーマの記事だから、米軍基地問題に絞って・・・。
★
オーマイヒューズに書きましたが、
韓国は、自国の安全の為に「沖縄に海兵隊が必要だ!」と言ってるらしいので、
いっそのこと済州島にマリーンを移したらいい、と半ば冗談で(?)
辺真一さんが書いています。
菅さん、終わったかな・・・
16.藤重典子様、
《ネットで検索では気になる事項の「語幹」をキーワードとして入力で切れば、その論の多寡もわかります》
そのとおりです。そのとおりですが、
《、「沖縄 本土決戦 時間稼ぎ」でも多数ヒットします。》
これって、「沖縄戦は本土決戦の為の時間稼ぎだった。」というのも「沖縄戦が本土決戦の為の時間稼ぎということは無い。」とか「沖縄戦が本土決戦の為の時間稼ぎであったという論には疑問が多い」というものもヒットしますよね。論の多寡は判りますが、論の内容は各サイトの内容を吟味しなければ判りません。
特に今回の場合は、《「時間稼ぎの場とした」という資料があったんですか?(10.草薙紅玉様)》という御質問に対する御回答でしょうから、論の多寡は問題ではありません。藤重典子様が検索されたサイトから該当する資料を含むものを一つ或いはいくつか御紹介されれば良かったのではないでしょうか。
《「軍民仲良かった」典拠を教えて下さい。》
仲が良かったか否かは知りませんが、軍が戦場となる南部から北部への疎開を支持したにも拘らず、多くの県民が軍と行動を共にした事実はあります。少なくとも仲が悪かったり不信感を持っていたりした訳ではないのでしょう。
勿論、「北部は南部よりも未開であったので、疎開後の生活に不安があった」とか「県民の疎開等に責任を持つ県知事と県が軍の支持に従わず適切な住民疎開をしなかった」ということを理由としている論もありますので、私には何とも言えません。
16.藤重典子
秦郁彦さんの「沖縄戦「集団自決」の謎と真実」によると、
「沖縄戦に際して、軍は戒厳について検討はしたが、戒厳令の宣告はせず、行政責任は最 後まで県知事に委ねられた。沖縄に戒厳令を宣告すれば、第三二軍指令は沖縄地区の行政事 務、司法事務を掌握し、強権を確保できることになるが、県市町村の軍に対する協力体制が 好であり、県民一般も玉砕も辞せずという風潮であったので、あえて強権を発動する必要は 無いと判断された。」
とあります。
ところで
>有事に向けて政府が今作ろうとしている論のようです。
ってどういう意味ですか?
また陰謀論?
どうでもいいけど住民を犠牲にする反対運動を展開する運動家は死ねばいいのに。
辺野古移転も米軍の軍縮をまず考えられて苦心の末にまとまった案なのに反対するとは。
>安住るりさん
済州島も、軍事的視点からは悪くないそうですよ。
いつものオブイエクトさんから「海外・県外移設の可能性について」
http://obiekt.seesaa.net/article/139197560.html
24.風間陣 さん
上の秦教授の本とか、曾野綾子さんの本を読んだ感じだと、疎開が終了しないうちに米軍の攻撃開始、狭い土地に軍民入り乱れることになってしまった。軍の保護を求めて軍の陣地を頼る民間人もいたが、軍も人民を守るどころではなく、追い返された人々が砲火の中をさまようことになる、という感じかな?
そうそう、「時間稼ぎ」。
いや、藤重典子が何を根拠に、沖縄戦が時間稼ぎだったと確信をもったか知りたかったので、検索でヒットしても意味がないんです。
27.草薙紅玉様、
疎開が進展しなかった理由の一つとして「小学生を乗せた疎開船が、米潜水艦の雷撃で撃沈された」というのもよく挙げられますね。
それはさて置き、軍にしろ県民にしろ、被害が大きくなったのは、主陣地線を維持できなくなって撤退を開始してからではなかったでしょうか。
米軍上陸直後の被害は勿論あったでしょうが、日本軍が主陣地線を確保している間は一般県民の被害も少なかったと思います。問題は、撤退するに軍は既に統制を失いつつあったということでしょう。米軍の砲爆弾は軍民の区別をつけませんし、指揮系統が混乱し、統制が取れなくなった日本兵や一部の部隊は疑心暗鬼から、或いは自らの命可愛さに一般県民を切り捨てたり殺してしまった例も有ると思います。
米軍も民間人と判っていながら殺すこともあったでしょう。(戦闘終了後ですら米軍人による殺人、略奪、強姦等はあったそうですから、戦闘中に無かったということは無いかと思います。実態は一言で言えないくらい混沌としたものだったのでしょう。
時間稼ぎ:
アメリカにとっては軍事拠点としての意味もありました。
「時間稼ぎ」は通説だと思っていましたが、色んな読み替えがなされているようで。
…準備不十分の本土防衛のための前線地帯として時間稼ぎの役割を担わされたにすぎなかった。(藤原彰編著『沖縄戦』青木書店新装版1987)
(この著に「時間稼ぎ」は三回ほど言及されてます)
…後に予想されていた「本土決戦」を遅らせるために無暴ともいえる「捨て石」作戦を敢行せざるをえなかったのだ。
(大田昌秀編著『これが沖縄戦だ』那覇出版社 昭和52年初版)
あなたにとっては意味はないかもしれませんね。
30.藤重典子
典拠を教えていただいてありがとうございます。
著作者の名前を、それこそ検索すると面白いですね。
著作者の思想によって記述のしかたも変わろうかというものだと思います。
前線を捨て石ととらえるかどうかは各人の考えによると思いますが、ここで現代の我々が教訓にすべきは、沖縄について、政府の判断の遅れがあの悲劇に繋がったということですね。
遅いけど一寝したあとなので。
大田昌秀さんの本をめくってたら「時間稼ぎ」のことばが二つありました。
有名な司馬遼太郎のエピソードに、本土決戦になった時に、戦車で進軍していたときに道に避難民がごった返していたらどうする、と聞いたら上官が「轢いていけ」と答え、司馬さん、「こりゃだめだ」、と思ったというのもありましたね。こちらは轢かれる側ですね。
本文と関係ないので閑話休題。記者は沖縄にいるので色んな話が聞け、見えるかもしれませんね。
本土決戦などという事にならないように日頃からの防衛が大事ということですね。
この「本土が沖縄を見捨てた論」というのが、結局、本土と沖縄の溝を深め、「アメリカは沖縄にとって解放軍だった」になってしまって、沖縄基地問題を遅らせている危険な思想だと思っています。まあ、利権平和主義者にとっては、「飯の種」になるんで、どんどん喧伝するんでしょうけど。
「沖縄が捨石」という論は結果的には肯定されるべきでしょうが、当時の国家の考えからすると疑問があります。硫黄島にしても沖縄にしても現地の守備隊は十中八九米軍には勝てないであろうことを予測して長期持久戦によるある種の「時間稼ぎ」をすることを考えていいた、或いは覚悟を決めていたふしがあります。しかしながらそもそもが両島とも絶対国防圏の内側ですし、硫黄島の失陥は本土空襲の烈化に繋がるものであり、容認できないものです。上陸した米軍を撃退して守り切る事を期待していたと見るべきでしょう。
沖縄でも実際に現地の作戦方針に対し、参謀本部から逆襲せよとの指示がありました。これも米軍を膿に追い落とし、沖縄を守り切ろうとの意志があった証左と思います。(結局は要らぬ損害を出して、陣地を守りきる事が難しくなってしまったのですが、それは結果論です。)
また、軍人はもしくは軍事作戦を考える上では、作戦或いは自らの意図、希望が達成され得ない場合の次の手を考えるものです。当初は守りきる積りであっても、守り切れないとなった場合は、撤退して戦力を温存するか、徹底抗戦して次の準備の為の時間を稼ぐかということになります。
故に、藤重典子様の仰ることは間違っている訳ではないし、その様な論評が実際に多く見られるのも事実ですが、一面からの見方でしかないことも事実です。特に本国(この場合は大本営と参謀本部ついでに軍令部)が最初から沖縄を「捨石」と考えていたとするのであれば、その論は肯定できるものではないでしょう。草薙紅玉様が突っ込んでおられるのもその様なことかと思います。
32.藤重典子様、
《司馬遼太郎のエピソードに、本土決戦になった時に、戦車で進軍していたときに道に避難民がごった返していたらどうする、と聞いたら上官が「轢いていけ」と答え、司馬さん、「こりゃだめだ」、と思ったというのもありましたね》
司馬遼太郎という人が優れた小説家であり、一流のエンターテナーだとは思いますが、軍事(戦史)研究かとしては疑問も多いです。また実在の人物(それも当人を御存知である遺族が生存している様な)を一見史実風(実際小説であることを忘れて史実と思っている人は少なくないでしょう)に書くところ等にはその人間性にも疑問を感じます。
件の話は同部隊に所属していた方々から「その様な話は聞いた事も無い」と批判されてもいましたね。双方共に嘘を言っているのでないとしたら、私には一つの想像が出来ます。つまり、司馬遼太郎の質問に対し、上官は「(前線に向かう軍の行動を妨害する様な非国民は居る訳が無いだろう。もしそんな愚かな適正分子がいたのなら)轢いてしまえ」と言ったのではないでしょうか。同僚達も括弧内の上官の考えは常識というか当然同じ様に考えていたので、その話が記憶に残らなかったか或いは異なるニュアンスの話として記憶されていたのではないでしょうか。
まあ、後半のはあくまでも私の想像です。しかし、司馬遼太郎の証言が事実であったという根拠はありません。そしてかれは小説家です。ある意味嘘をつくのが仕事です。