ルモンド紙売却で仏大統領介入が浮上、政治とメディアの構図に

1944年創業のフランスを代表する高級紙ルモンド紙の売却にサルコジ仏大統領が介入していることが政治家のジャーナリズムへの圧力として問題になっている。ルモンド紙のエリック・フォトリノ社長が編集長に説明した中で、サルコジ大統領は同社長に自分の目からは入札があったピエール・ベルジェとマチュー・ピガス、グザビェ・ニエール各氏は適当でないと話したという。エリゼ宮殿側ではこれに対しては沈黙を守っていると11日のフランス通信(AFP)は伝えた。

サルコジ大統領の政治的介入に関してルモンド編集協会会長のジィル・バァン・コット氏は、「私はこの介入主義はそこまでにしておかなければならないと思う」、(これは)「大統領官邸エリゼ宮殿の役割でもなく、私企業の問題に加わるべきではない」といっている。また「ルモンドの社長への圧力をかけようとすることは許せるものではない」とし、もし自分が理解したところではとしながらも、ジャーナリストというものを知っているならば、入札している3人組みのピガス-ベルジェ-ニエールを、「自分はそんなのは嫌いだ」などとはいわないはずだと語った。

ルモンド紙は、推定で8千万ユーロ(約90億 円)から1億2千万ユーロ(約140億円)の金が必要だと見られている。

フォトリノ社長によるとルモンド紙は常に権力と政治への視点で高く評価されてきたし、これからもそれは変わらないという。サルコジ大統領からは頻繁に電話があり、また会いもしたが、同社長はその会話の内容は論議にしたくないので話したくないといっている。

サルコジ大統領はフランス国営放送テレビ局長の任命をしたりして、権力の公共メディアへの介入などで多くの批判がある。サルコジ大統領が20年来の友人だとするバンサン・ボロレ氏はルモンド株も持ち自分の発行する無料新聞「ディレクト・マタン」にルモンドの名前入りで協力させている。

ルモンドの名前はそれだけでフランスジャーナリズムの正当性を響かせる伝統的な評価がある。サルコジ大統領もこれが魅力的なのであろう。

飛田正夫記者のプロフィール

社会や経済や政治のシステムが行き詰まり世界中で大きな危機に苛まれているのは、それを行う人間の思想や宗教が狂ってきているからだ。また、人間の持つ思想・宗教・哲学の是非を指摘することを近代の学問や科学が意識的に拒否し回避してしまったその責任は大きい。どんな精密な化学も学問もわれわれの世界のイデオロギーからは無縁ではいられない。ここに介在する誤りを批判できずに、逆に容認する思想が蔓延することで天変地夭(てんぺんちよう)の後には、今度は自然災害を越えた飢饉疫厲(ききんえきれい)が続くことになってきた。宗教・哲学の是非を論ずることもなくまたその認識もなく、どこでもなんでも神社・仏閣など宗教施設なら参拝して、「鎮護国家」「世界平和」を祈願すれば助かるというのは大きな誤りだ。これでは残念ながら、人々の生活を再び破壊させさらに苦しませる原因を深めることに加担するようなものである。
「TOBITAのフランス旅日記」http://franettese.blogspot.com/
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