『JR浦和電車区事件』上告棄却で院内集会

 最高裁第3小法廷が『JR浦和電車区事件』で2月6日の上告棄却の決定を受け、13日参議院議員会館で院内集会『えん罪JR浦和電車区事件報告会』が開かれ、当事者始め国会議員や支援者たち120人余りが参加した。

参院議員会館「107室」で

【JR浦和電車区事件】とは
 JR東労組・浦和電車区分会のYが労組の決定事項を守らないどころか、敵対関にあるグリーンユニオン労組のキャンプに参加したことなどで、労組役員らが反省を求め叱責した後、Yが労組を脱退し会社も辞めたたことが「強要罪」だと労組役員ら7人が逮捕起訴された344日も未決勾留された事件である。
 1審有罪で解雇され、懲役2~1年(執行猶予4~1年)の判決が確定した。既に、逮捕から9年3ヶ月もの時間が経過した。
 警察が被害届けを作成しYは署名捺印しただけであることを法廷でY自身が証言し、またY自身が隠し取りしたICレコーダーが公開されその中に脅迫の事実はなかった。一審有罪判決後の高裁は団結権を認め組織を守る目的を認めながら「強要」を認定した。警察は01年1月21日の拡大闘争委員会で「Yの労組脱退、会社退職を迫る意思統一(共謀)した」と主張したが、後日、その共謀日程に矛盾が生じ2月4日へ変更などもしている。

「挨拶する」武井政治・JR総連委員長

 集会の最初に武井政治JR総連委員長が挨拶に立ち、労組弾圧の国策捜査であり、被告らが「労組が政治運動など生意気だ、中から壊れないから外から壊し半分にしてやる」等と取り調べの中で言われている事からも明らかである。 しかし、我々は弾圧を許さず組織を守り労組は半分にはならず、団結し組合を守り彼らの目的は達成できず逆に労組は強くなった。これからも冤罪被害者や弱者と共に闘って行くと決意を述べた。

 続いて、弁護団事務局長の中村弁護士の報告があり、弁護団としては政治判断にまでは立ち入らず、本当に「強要罪が成立するか否か」その根拠は何かを追求してきた。高裁では団結権を守るたの理由を認めながら、方法が行き過ぎと苦しい判決だった。また最高裁は口頭弁論も開かず棄却の理由も「上告理由に当たらず」と三行半の決定であると批判した。法の番人という使命を放棄したこのような裁判や最高裁に危機を感じると訴えた。

佐藤優さん

鈴木宗男さん

 次に、元外務省官僚の佐藤優さんがこの冤罪も「デッチアゲ」であり、ここでこの様な集会が出来ること自体勝利です。私の争いは国家権力の中の争いだが、この事件は一般社会・労組への弾圧であり危険であると訴えた。しかし、この裁判は実質勝利であり「オメデトウ」と言いたいと締めくっくった。
 続いて、新党大地の鈴木宗男さんが立ち、この結果は「最高政治裁判所」の判断であり、「判検交流」などは泥棒と警察が人事交流しているに等しいと主張した。そもそも99.9%の有罪率が民主的裁判なのか、判決は確定してもこれからも闘いであり誰かが闘わなくてはならず、これからも「美世志会(被告のグループ)」を私になりに支援していくと訴えた。
 次に、宮崎学さんが最近表現の自由にも圧力がかかり、おとり捜査や司法取引も導入されようとしているが、この事件をキッカケに労組は団結を強め強くなったと思うと話した。 更に、国会議員やその秘書も参加激励し、その後「一水会」代表の木村三浩さんが発言し、いまマスコミは権力の犬となり、この権力犯罪のデッチアゲ事件にも責任があると主張した。

起立し「御礼と新たな決意」を示す元被告の皆さん

 最後に元被告全員が起立し「美世志会」代表の上原潤一さんが挨拶に立ち、9年3ヶ月の支援に感謝するとお礼を述べた。そして、取り調べで「組合が平和運動など生意気だ、内側から壊せなければ、外から壊し半分にしてやる」と言われたが、彼らの目的は達成できず結果的に実質勝利し、デタラメナ決定を弾劾したいと訴えた。そして、これからも冤罪で苦しむ人や弱い立場の人立たちと共に闘い前に進んでいくと新たに決心を述べた。その後、JR東労組の佐藤副委員長の御礼の挨拶で1時間余りの集会は閉会した。

【えん罪JR浦和電車区事件支援する会】
http://www.support344.org/index.php

【記者私見】
 Yは事前に警察に行き相談しているが相手にされず返されている。その後、これを掴んだ警視庁公安が「デッチアゲ」たものであり、現場が浦和であるのに何ゆえ警視庁公安なのか?それだけでも目的が解る。本気で労働運動してるJR東労組をターゲットにしたのである。
 そもそも、傷害も与えていない「強要罪」で未決勾留344日は異常であり、また、一審有罪での解雇も「判決確定まで推定無罪」にも反する。223回にもおよぶ要請行動に最高裁はこの2年何を審査してきたのか。
 強要罪の要件は『害悪を告知し脅迫すること』であり、組織に反する行動を叱責しただけで「害悪を告知」しておらず、「強要罪」には当てはまらないと弁護団も主張てきた。こんな警察国家や正規の労働運動が弾圧されて良い訳はなく記者も断固抗議する。この事件で却って労組の団結は強まり強くなったのである。

記者HP:http://serinobu.jimdo.com/

芹沢昇雄記者のプロフィール

【生育】1941年・東京生れ、埼玉在住
【影響を受けた人】「宮澤賢治、田中正造、杉原千畝、林竹二、・・・・」
【関心テーマ】「冤罪・教育・平和・福祉・労働」など
【趣味】「旅、山登り」
【市民記者登録】2004年

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